地域猫活動の理想と現実
2019年2月16日 (猫に関する記事)
野良猫はそもそもなぜこんなに多くなったのか。
元々野生の猫は日本にはいなかったそうです。
イエネコが脱走したら捨てられたり、外で子ども産んだり。
その結果、日本では野良猫が600万匹もいます。
実は殺処分数の10倍もの数の猫が交通事故で命を失っているようです。
人間が作り出してしまった悲しいことです。
増えては殺処分して数を減らす。
本当はそういうことは誰もしたくない。
けれど増え続ければさらに増え続ける。
殺処分に賛成したいとは絶対に思えませんが、今殺処分しなければならない背景も理解してます。
誰もが目指すところは猫も人も幸せに生きられる社会でありたいということ。
僕が住んでいる市では、野良猫の避妊手術をしてこれ以上子供を産まないようにするTNRという活動に対して助成金が出ます。
オス8000円、メス12000円の手術代の助成金が出るのですが、手術するのには大抵相場がオス10000円、メス15000円プラス消費税がかかり、少し誰かが負担しないといけない状態です。
そもそも捕獲器を仕掛けて、寒い日も暑い日もジッと外で猫が捕獲器の中に入るのを待つ作業を誰もしたくありません。
そしてその助成金をもらうためには自治会長に承認のハンコをもらいに行ったら地域での餌やり当番を決めるために話し合いしないといけなかったり。
なかなか手間のかかる作業です。
中には自治会の承認が得られずに自腹で避妊手術をしている人もいます。
一番協力が得られにくく手間もかかり費用もかかる報われない活動なのではないかなと思ってます。
けれど、殺処分数はこのTNR活動のおかげで確実に減っています。
やはり必要な活動なんです。
理想は地域の人が手を挙げて助成金で足りないところはその自治体でお金を出し合って負担する。
そして手術が終わればその地域の人で餌やり当番を決めて最後まで見守ってやる。
これが社会の理想の在り方なのかなと思うのですが、やはり人それぞれ考え方も違いますし、なんでそんなお金を出さないといけないのかと言う人もいますし、猫嫌いな人は追い払おうとしますし、虐待する危険な人までいるわけです。
猫に限った問題ではありませんが、地域でその問題を解決するという姿勢がこれからもっと必要になってきます。
地域に子供の面倒が見られないくらい経済的に余裕のない人がいれば手を差し伸べる。
隣のおばあちゃんが困っていたら話を聞く。
猫が幸せに生きられる社会と人間が幸せに生きられる社会はかなり近いところにあると思います。
地域コミュニティ、大切にしていきましょう。
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